見 渡 せ ば
見渡せば 歌詞(1番)柴田 清煕 (2番)稲垣 千頴
作曲 ルソー
1
見渡せば 青やなぎ
花桜 こきまぜて
みやこには 道もせに
春の錦をぞ
佐保姫の 織りなして
降る雨に そめにける
2
見渡せば 山べには
尾上にも ふもとにも
うすき濃き もみじ葉の
秋の錦をぞ
竜田姫 織りかけて
つゆ霜に さらしける
「道もせに(道も狭に)」とは「道も狭くなるほどに。道いっぱいに」ということで、「佐保姫 /竜田姫」は、それぞれに「春の女神/秋の女神」のことです。
歌詞は「古今和歌集」第一巻に収められた素性法師による次の和歌を題材にしたものですが、小学生には難しい内容の歌詞となっています。
(花ざかりに京を見やりてよめる)「みわたせば 柳桜をこきまぜて 都ぞ春の錦なりける」
「見渡せば」は、1881年(明治14)の小学唱歌集初編に掲載されましたが、1947年(昭和22年)「一ねんせいのおんがく」ではそれとは異なる歌詞で、「むすんでひらいて」として掲載されています。