燕 (つばめ)
♫ 町のはずれの 電線に ♪
燕(つばめ) 文部省唱歌
1
町のはずれの 電線に
友まちがおの つばくらめ
潮路はるばる 越えて来た
旅の仲間は 何処にいる
山は夕日が 赤く照る
2
右に左に 身をかわし
餌をさがしゆく つばくらめ
家にのこした 子つばめは
母のかえりを 待っていよう
山で夕の 鐘が鳴る
1932年(昭和7年)「新訂尋常小学唱歌 第三学年用」に掲載されました。
(現代仮名遣いに変更してあります)
つばくらめ=燕 ⇒ ツバメの呼び名で、他にもツバクロ,ツバクラ,などとも呼ばれるようです。(参考資料:コトバンク ツバクラメ)
と、これを調べていてふっと思いつきました。
西條八十、古賀政男、作詞作曲の「サーカスの唄」の歌い出し部分「旅のつばくろ淋しかないか 」やっとわかりました、ツバメのことだったのですね。
今まで口ずさむたびに気にはなっていたのですが、分からないままでした。
ツバメと人間とは古い付き合いで、古来より深い信頼関係ができていたようです。
というのは、ツバメは稲の害虫を食べてくれる益鳥として大切にされ、またツバメもそんな人間の事情を知ってか、農家などの中や軒先に巣を作って雛を育てていました。
つまり人間にとっては大切な稲を害虫から守る益鳥として、またツバメには雛をヘビやカラスなどから守ってくれる人間としてです。
私の家は農家でしたから玄関の中にツバメが巣を作って、子育てをしていました。
夜は暗くなってツバメが帰っているのを確認してから戸を締め、朝は一番に玄関の戸を開けてやりました。ツバメは朝が早いから、明るくなる頃にはもう玄関内を飛び回って「早く開けてくれ」と言っていました。
毎年決まって来ていましたから、同じツバメ、もしくはそこで巣立ったツバメが来ていたものでしょうか。
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