菅 公(かんこう)
♫ 日かげさえぎる むら雲に ♪
菅 公(かんこう) 文部省唱歌
1
日かげさえぎる むら雲に
干すよしもなき 濡れ衣を
身には著つれど 真心の
あらわれずして 止まめやと
神のまもりを 憑(たの)みつつ
配所に行きし 君あわれ
2
のちを契りし 梅が枝(え)に
東風(こち)ふく春は かえれども
菊の節会(せちえ)の 後朝(こうちょう)の
宴に侍(はべ)りし 秋は来ず
御衣(ぎょい)を日ごとに 拝しつつ
配所にはてし 君あわれ
1913年(大正2年)「尋常小学唱歌(五)」に掲載されました。
宇多天皇に重用されて醍醐朝では右大臣にまで昇りつめたが、謀反を計画したとして大宰府へ左遷され現地で没した「菅原道真」を歌っています。
1,2番の最後に出てくる「配所」とは、流罪によって流された場所のことです。