近江八景(文部省唱歌 )
♫ 琵琶の形に 似たりとて ♪
近江八景 文部省唱歌
1
琵琶の形に 似たりとて
其の名をおへる 湖の
鏡の如き 水の面
あかぬながめは 八つの景
2
まづ渡り見ん 瀬田の橋
かがやく入日 美しや
粟津の松の 色はえて
かすまぬ空の のどけさよ
3
石山寺の 秋の月
雲をさまりて かげ清し
春より先に 咲く花は
比良の高ねの 暮の雪
4
滋賀唐崎の 一つ松
夜の雨にぞ 名を得たる
堅田の浦の 浮御堂
落来るかりも ふぜいあり
5
三つ四つ五つ うち連れて
矢走をさして 帰り行く
白帆を送る 夕風に
聲程近し 三井のかね
1910年(明治43年) 「尋常小学読本唱歌」に掲載されました。
尚、1896年(明治29年)「新編教育唱歌集(七)」に掲載された、同名別曲もあります。
近江八景とは
琵琶湖の八つの景勝地のことで、中国の洞庭湖の瀟湘 八景にならって選んだということです。石山の秋月、比良の暮雪、瀬田の夕照、矢橋 (やばせ) の帰帆、三井 の晩鐘、唐崎の夜雨、堅田 の落雁、粟津 の晴嵐です。
歌川広重、葛飾北斎、鳥居清信等の多くの浮世絵師がこの近江八景を題材にした作品を発表していますが、その中でも歌川広重の作品が特に有名です。