あわて床屋
♫ 春は早うから 川辺の葦に ♪
あわて床屋 作詞:北原 白秋 作曲:山田 耕筰
1
春は早うから 川辺の葦に
蟹が店出し 床屋でござる
チョッキン チョッキン チョッキンナ
2
子蟹ぶつぶつ 石鹸を溶かし
親爺自慢で 鋏を鳴らす
チョッキン チョッキン チョッキンナ
3
そこへ兎が お客にござる
どうぞ急いで 髪刈っておくれ
チョッキン チョッキン チョッキンナ
4
兎ァ気がせく 蟹ァ慌てるし
早く早くと 客ァつめこむし
チョッキン チョッキン チョッキンナ
5
邪魔なお耳は ぴょこぴょこするし
そこで慌てて チョンと切りおとす
チョッキン チョッキン チョッキンナ
6
兎ァ怒るし 蟹ァ恥ょかくし
仕方なくなく 穴へと逃げる
チョッキン チョッキン チョッキンナ
仕方なくなく 穴へと逃げる
チョッキン チョッキン チョッキンナ
1919年(大正8年)北原白秋は雑誌「赤い鳥」に、この詩を発表しました。
山田耕筰がこの詩に曲を付け、発表したのは、1923年(大正12年)のことです。
(最初の曲は一般公募によって付けられましたが、山田耕筰の現在の曲とは全く違う唱歌風の曲でした。)
この歌詞と曲、じつに楽しいですね、さすが北原白秋、山田耕筰です。