雨のあと
♫ 萌黄のかさは かたわれ月夜 ♪
雨のあと 作詞:北原 白秋 作曲:本居 長世
1
萌黄のかさは かたわれ月夜
ほうほうほたる しめれよ一つ
笹葉の露は 小雨ののこり
ほうほうほたる あがれよ二つ
2
水車の音も ことことなるに
ほうほうほたる すうすとわたれ
螢の籠も あをあをぬれた
ほうほうほうよ ほうほうほうよ
雨上がりの、しっとりとした様子が歌詞、曲ともによく表れています。
歌詞の最初に出てくる「萌黄のかさ」ですが、「萌黄の暈」のようです。
暈(かさ)とは太陽や月のまわりにうすく現れる虹のような光の輪のことで、「日暈」「月暈」などとも呼ばれます。
かたわれ月(片割れ月)とは「半分くらい欠けている月」のことで、半月(弦月)を意味します。
「萌黄のかさは かたわれ月夜」とは、雨上がりの半月に萌黄色の暈がかかって、ぼんやりと照らしている様子だと思います。