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海ゆかば

海ゆかば  作歌 大伴家持  作曲 信時 潔

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海行かば 水漬(みづ)く屍(かばね)
山行かば 草生(む)す屍
大君(おおきみ)の 辺(へ)にこそ死なめ
かへり見はせじ

この歌詞は万葉集に収録されており、奈良時代の中納言であり歌人でもあった大伴家持の長歌の一部分であり、作曲されたのは昭和12年である。

当時の大日本帝国政府が国民精神総動員強調週間を制定した際のテーマ曲として、放送協会の嘱託を受けて信時潔が作曲した。本来は国民の戦闘意欲高揚を意図して依頼された曲だったが、戦時中のラジオ放送で大本営発表の際などにこの曲が流され、軍歌の印象が強くなり、一般に取り上げられることも歌われることも殆どなくなってしまった歌です。

しかし壮大な威厳のある曲で、戦争がなければ生まれなかった曲かもしれないが、それだけで封印するには惜しい曲でしょう。でもこの曲で悲しい思い出を蘇らせる人がいるのも事実ですからね。

歌詞の大意は「戦いで海に行くなら水に漬かる屍となり、山に行くなら草の生える屍となろう。天皇(大伴家持が仕えていた奈良時代の「第45代 聖武天皇」)をお守りして死ぬのなら、決して後悔はしない。」といった内容です。

大伴 家持(おおともの やかもち)

奈良時代の公卿・歌人。大納言・大伴旅人の子。官位は従三位・中納言。三十六歌仙の一人。小倉百人一首では中納言家持。

『万葉集』の編纂に関わる歌人として取り上げられることが多いが、大伴氏は大和朝廷以来の武門の家であり、祖父・安麻呂、父・旅人と同じく律令制下の高級官吏として歴史に名を残し、延暦年間には中納言にまで昇った。
(参考資料:Wikipedia)


昭和 永遠の名曲大全集 1946~1963



昭和 永遠の名曲大全集(戦前編) 1925~1945