鎌 倉
♫ しちりがはまの いそづたい ♪
鎌 倉(かまくら) 作詞:芳賀 矢一 作曲者 不詳
1
七里ヶ浜の いそ伝い
稲村ケ崎 名将の
剣投ぜし 古戦場
2
極楽寺坂 越え行けば
長谷観音の 堂近く
露坐の大仏 おわします
3
由比の浜べを 右に見て
雪の下村 過行けば
八幡宮の 御社
4
上るや石の きざはしの
左に高き 大銀杏
問わばや遠き 世々の跡
5
若宮堂の 舞の袖
倭文のおだまき くりかえし
かえせし人を しのびつつ
6
鎌倉宮に もうでては
尽きせぬ親王の みうらみに
悲憤の涙 わきぬべし
7
歴史は長き 七百年
興亡すべて ゆめに似て
英雄墓は こけ蒸しぬ
8
建長円覚 古寺の
山門高き 松風に
昔の音や こもるらん
4番 きざはし ⇒ 階段
5番 倭文(しず)⇒ カジノキや麻などを赤や青の色に染め、縞や乱れ模様を織り出した日本古代の織物。綾布(あやぬの)。倭文布(しずぬの)。倭文織(しずお)り。 (出典元:コトバンク)
おだまき(苧環) ⇒ 麻糸を空洞の玉のように巻いたもの。おだま。 (出典元:コトバンク)
歌い継いでほしい唱歌・日本の歌(CD・DVD)
1910年(明治43年)「尋常小学読本唱歌」に掲載されました。
昭和8年度改訂の「新訂尋常小学読本唱歌」にて、歌詞が一部変更されています。
3番 ※ 雪の下村 ⇒ 雪の下道
5番 ※ かえせし ⇒ かえしし
この歌は鎌倉の名所・旧跡を歌っています。
1番 名将とは「新田義貞」の事です。
元弘の乱(1331~1333年)の時に、名刀を海に投じた、という伝えを歌って
います。
2番 鎌倉の大仏
3番 鶴岡八幡宮
4番 鎌倉幕府の征夷大将軍であった「源 実朝」を、兄、頼家の息子である公暁が銀
杏に隠れて待ち伏せし、刺殺したという故事による。
5番 義経の愛した「静御前」が頼朝に捕らわれた際に、義経を慕う舞を舞ったとい
う。
6番 足利尊氏により幽閉、非業の死を遂げたとされる「大塔宮護良親王」のこと。
7番 英雄の墓とは「源 頼朝」の墓。