交響曲 第1番 第1楽章(カリンニコフ)
交響曲 第1番 第1楽章 作曲:カリンニコフ
カリンニコフ(Vasily Sergeyevich Kalinnikov 1866-1901)は、ロシアの作曲家です。モスクワ音楽院に入学するも金銭的な理由で退学を余儀なくされる、などの苦労をしますがその才能をチャイコフスキーに認められ、マールイ劇場の指揮者に推薦され、さらにモスクワのイタリア歌劇団の指揮者も務めます。
しかしその後健康が悪化し、温暖な気候での療養のためにクリミア南部に移動します。それでも作曲活動は続け、29歳ころの1894〜95年にはこの交響曲第1番が完成しました。
出版や初演にも苦労したようですが仲間にも助けられ、1897年に初演にこぎつけ演奏会は成功を収めます。しかしその数年後の1901年、35歳目前にして病気のために短い人生を閉じたのです。
この曲は病床で作曲されたものですが、聞いていると勇気が沸き立つような希望に満ちた明るい曲となっています。