私を泣かせてください (歌劇「リナルド」より)
「私を泣かせてください」(Lascia ch'io pianga)は、フリードリヒ・ヘンデルが作曲したオペラ「リナルド」のなかのアリアで、イタリアの詩人トルクァート・タッソ(1544-1595)が書いた叙事詩「解放されたエルサレム」を原作としており、1711年に初演され大成功しています。
物語は11世紀後半の第1回十字軍遠征を舞台としたキリスト教徒とイスラム教徒の戦いを書いたもので、「私を泣かせてください」は囚われの身になった十字軍の将軍リナルドの許婚者、アルミレーナが「苛酷な運命に涙を流しましょう」と歌うアリアです。
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685~1759)
ドイツ出身の作曲家でイギリスで長年活躍し、その後イギリスに帰化した。「水上の音楽」や「コーラス・ハレルヤ」の作者としても知られる。
私を泣かせてください
Lascia ch'io pianga
mia cruda sorte,
e che sospiri la libertà.
Il duolo infranga queste ritorte
de' miei martiri sol per pietà.
どうか泣くのをお許しください
この過酷な運命に
どうか自由にあこがれることをお許しください
わが悲しみは、打ち続く受難に鎖されたまま
憐れみさえも受けられないのであれば
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