われは海の子
歌
演奏
われは海の子 作詞・作曲者不詳
1
我は海の子 白波の
さわぐいそべの 松原に
煙たなびく とま屋こそ
我がなつかしき 住家なれ
2
生れてしおに 浴して
浪を子守の 歌と聞き
千里寄せくる 海の気を
吸いてわらべと なりにけり
3
高く鼻つく いその香に
不断の花の かおりあり
なぎさの松に 吹く風を
いみじき楽と 我は聞く
4
丈余のろかい 操りて
行手定めぬ 浪まくら
百尋 千尋 海の底
遊びなれたる 庭広し
5
幾年ここに きたえたる
鉄より堅き かいなあり
吹く潮風に 黒みたる
はだは赤銅 さながらに
6
浪にただよう 氷山も
来らば来れ 恐れんや
海まき上ぐる たつまきも
起らば起れ 驚かじ
7
いで大船を 乗り出して
我は拾わん 海の富
いで軍艦に 乗り組みて
我は護らん 海の国
1910年(明治43年)「尋常小学読本唱歌」にて発表されました。
太平洋戦争終結後、軍国主義的表現があるとして4番以降の歌詞が教科書から削除されました。
(太平洋戦争 ⇒ 1941年12月から 1945年8月までの間,アメリカ合衆国,イギリスを中心とする連合国と日本との間で戦われた戦争をさし,広義には第2次世界大戦に含まれる。(出典元:コトバンク)
とま(苫)⇒ 菅(すげ)や茅(かや)などを粗く編んだむしろのこと。(出典元:コトバンク)
とま屋(苫屋)⇒ 苫で屋根を葺いた家のこと。(出典元:コトバンク)
ゆあみ(浴み)⇒ 入浴のこと。
不断の花 ⇒ 一年中絶えることのない花のこと。
いみじき楽 ⇒ すばらしい音学、良い音楽。
音楽ミニ知識
木管楽器と金管楽器の違いは何でしょう。
オーケストラなどの楽器でよく聞く、木管楽器と金管楽器という言葉。
これを字のままに解釈して、木管楽器=木で出来た楽器で、金管楽器=金属で出来た楽器と思っている人も多いのではないでしょうか。実はこれ、音の出し方の違いで分けられているのです。
木管楽器
木管楽器はリードと呼ばれる部分を震わせる、または楽器内で空気を震わせて音を出します。(奏者の唇の振動によらない方法で音を発生する楽器です)
(ピッコロ、フルート、クラリネット、オーボエ、ファゴットなど)
金管楽器
金管楽器は唇を震わせて、その振動で音を出します。
マウスピースに唇を当てて息を吐きだし、その時の唇の振動で音を発生します。
(トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニアムなど)
木や金属など、作られている材料での分類ではないのです。ピッコロやフルートなど、金属で出来ていても木管楽器だなんて、ややこしいですね。