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冬景色

冬景色

 ♫ さぎりきゆる みなとえの



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冬景色   作詞・作曲者:不詳


さ霧消ゆる 湊江の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家


烏啼きて 木に高く
人は畑に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かえり咲の 花も見ゆ


嵐吹きて 雲は落ち
時雨降りて 日は暮れぬ
若し燈火の 漏れ来ずば
それと分かじ 野辺の里

さ霧 ⇒ 霧のことで、「さ」は接頭語です。(お話の「お」などと同じ)
湊江 海や湖が陸地にはいり込んでいるところで、港になっているところ 。
かえり咲 草木の花がその時季でないのに咲くこと。多くは春咲く花が、初冬の頃小春日和が続いた時などに再び咲くことをいう。二度咲き。狂い咲き。返り花。(出典元:コトバンク)


わかりやすくすると以下のようになります。

霧が消えた後の港の船は、朝の霜で真っ白になっている。水鳥の鳴き声はするが、家々はまだ寝静まっている。

畑で麦踏みをする木の上では、カラスが鳴いている。小春日和のなんとのどかな事だろう。この陽気に騙されて、時期でもないのに花が咲いている。

嵐になって雲が低く垂れ込み、日暮れ前には時雨が降ってきた。日暮れ時の悪天候でさらに暗くなり、家々の明かりが漏れてこなければ集落があるとは気付かないだろう。


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